地山補強土工法の展開図

展開図と正面展開図
 カーブのり面などで、のり面展開図を書いていくと施主から「下は水平なんだから水平にしてこい!」といわれることがあります。この場合施主の方が正面展開図を意識していることがあります。

 先ず展開図と正面展開図について説明します。例えば1:1.0勾配ののり面があったとき、その水平方向の正面から見た投影図を「正面展開図」とよび、擁壁は正面展開図で表されます。高さを重視した表示方法といえます。一方のり面でよく使われるのはのり面に対して垂直方向から見た図−展開図が用いられます。展開図は面積を重視した表示方法といえます。

 カーブ道路ののり面のような場合、更に違いが現れます。以下の違いとなります。そしてこの場合の展開図の下面は直線とはなりません。水平なのに直線ではないことで、施主から「下は水平なんだから水平にしてこい!」と言われるのです。

 この場合は標高表示しましょう。

 これでも”あかん”というのであれば、以下のような表記もありますが、この後のり枠を入れていくことを考えると、避けたいところではあります。

 

求積図を作る
 展開図が書けたら次に求積図を作ります。吹付枠工が表面工の場合、市場単価(メートルいくら)ですので面積は必要ありませんが、緑化工などの算出には必要で、作成しておいた方がよいです。求積はヘロン式で行います。丸めは10cm単位が多いようです。

鉄筋を配置する

 所定のピッチ、段数で鉄筋を配置します。カーブのり面などでは全てが所定のピッチとなることはありません。その配置は多分に感覚によるところが大きいですが、チェックの目安としては、面積と本数が便利です。

 例えば1.5mピッチとすれば、1.5m×1.5m=2.25m2、対象は57.2m2なので、57.2/2.25=25.4本以上配置が必要。・・・28本配置なのでOK。

 1.4mピッチとすれば、1.4m×1.4m=1.96m2、対象は57.2m2なので、57.2/1.96=29.2本以下なら過大ではない。・・・28本配置なのでOK。

表面工を配置する

 所定の表面工を配置します(配置はのり面専用CAD「CRAFT5」で行いました)。

鉄筋配置上の問題点
 設計実務では、代表断面で解析・計算し、基本の水平間隔と施工段数を決め、それを展開図上に配置します。この時、展開図が方形なら問題ないですが、カーブのり面や自然斜面ではきれいな間隔で配置できません。

 当初設計者は感覚的に配置することが多かったと思います。一方で、工事に入ると必ずのり面の形は変わるわけで、現場で再配置するわけですが、その時に設計時の配置概念を踏襲したいという要求が出てくるようになっています。これは至極当然の要求であり、設計者としても感覚的よりも方針を決めて配置するようになってきています。

 配置方針の例としては以下のようなものです。

鉄筋の配置方針
・鉄筋の水平間隔は1.5mを基本とする
・1断面当たりの鉄筋の設置段数は7段を最大とする
・横方向の鉄筋配置は水平を基本とする
・原則縦列と横列の交点には鉄筋を配置する(ただし1.2m以内には配置しない)
・縦列の外周には鉄筋を配置する
・横列の外周には鉄筋を配置しない